国際航空運賃、来年度から下限撤廃へ
2007年9月21日
国土交通省は9月21日、日本発着の国際航空運賃に事実上の下限を設けている現行規制を撤廃し、2008年度から原則自由化する方針を固めた。
運賃引き下げを通じ、利用者の利便性を高める狙いだ。国際運賃を決める際に自国と相手国双方の認可を必要とする「ダブルアプルーバル制度」も撤廃し、出発地国の認可だけで運賃を 決められるようにする。
二つの規制がなくなると、海外の格安航空会社が日本に乗り入れやすくなるため、値下げ競争が加速するのは必至だ。
国際航空運賃は国交省の認可が必要だが、現行制度は、国内外の航空会社が直接、航空機の利用者に販売するチケット料金について、国際航空運送協会(IATA)の正規割引運賃 (PEX運賃)の3割を下限とし、ここまでは自動的に認可される。例えば、成田―ロサンゼルス間の往復のPEX運賃は、季節や曜日ごとに19万~31万8000円に設定されており、認可は 6万~10万円前後が下限となる。これを下回る申請は、個別審査の対象となるが、実際にはほとんど申請例はない。
ただ、この規制は、国内外の航空会社が旅行会社などに卸売りするチケットは対象外となっている。このため、旅行会社は下限より安い「格安チケット」を販売することが可能だ。日本の航空会社は 格安チケットをあまり手掛けていないが「全体では旅行客の7割は格安チケットを使っている」(大手旅行会社)とされ、規制の実効性が薄れていた。
国交省は07年度末までに関連の通達を改正し、現行規制を撤廃する。安全運航に影響を与えかねないような極端な値引きを防止するために、認可制度の仕組みは残すが、原則として 航空会社が申請した運賃を自動的に認可する。
一方、ダブルアプルーバル制度は、PEX運賃の3割を下限とする規制を、海外の航空会社にも強いていた。各国との航空協定で定めており、2国間交渉で相手国の同意を得て、順次廃止していく。
